前回の信州遠征では滞在した4日間全て雨にたたられかろうじて最終日の最後の30分ほどで姿を現わしてくれたアイノミドリシジミに助けられはしたものの、やはりそれだけでは寂しくリベンジと称して今度は信州上高地に3日間の予定で出かけたのですが・・・ mats

三日目の最終日の朝、帰りのバスは河童橋を昼過ぎに出るので最後のチャンスと再び梓川上流の明神に向かいました。どんよりと曇り結局太陽と青空と穂高は滞在中一度も見ずじまい、これでは期待したオオイチモンジやコヒオドシといった高山系の蝶の姿を見ることなど夢のまた夢。明神橋周辺で1時間ほどアサギマダラやヒメキマダラヒカゲなどを溜息交じりで眺め、時間もなくなってきたのでそろそろ河童橋に戻ろうかと、ふと下草に目をやると、なんと、アイノミドリシジミがとまっていました。周辺の樹木からするとアイノがいるようなところではないのですが慌てて閉じられた羽を何枚か撮影すると、日も照っていないのにゆっくりと開張し、青とオレンジに輝くきれいなAB型(褐色地にオレンジ+青の紋が出るゴージャスなタイプ)の羽を披露してくれたのです。まるで、踏んだり蹴ったりで傷心のカメラマンをいたわるようにしばらくそのまま静止していましたが、数枚撮り終えた時点でフッと飛び立ちました。最後の最後にやさしい心遣いに触れたおかげで元気も出てバスターミナルに向かいました。ただ、途中は激しい雨・・・ところが、蝶の心遣いはそれで終りではなかったのです。

午後から晴れるという天気予報は皮肉にも大当りで、まるでお天気の神様に虐められているように河童橋でバスに乗る頃には陽が差してきました。1時間ほど乗って新島々で松本行の電車に乗り換えるのですが、電車待ちのしばらくの間、駅ターミナル広場のわきで突っ立ったまま、「そういえば前回の南佐久遠征もずっと雨にたたられたのに、最後の最後の30分でアイノミドリシジミのオスが現れて撮影させてくれたし、今回も同じアイノのメスが最後の最後に撮らせてくれた・・・」とデジカメの画像を確認していると、目の前で紺色のタテハチョウがクルクルと大きく旋回したかと思うと私の足にとまりいきなり開張しました。なんと、きれいなスミナガシ!カメラを手にしていたこともありすばやく撮影すると飛び去りました。アイノミドリとスミナガシの心憎いばかりのこの演出! 因みに、私はシジミチョウの仲間ではアイノミドリシジミ、タテハチョウの仲間ではスミナガシが一番好きなのです。これはどう考えても単なる偶然とは思えません。

この夏、お天気の神様にはすっかり嫌われてしまったけれども、蝶たちには好かれているのに違いない!

そうだ、めげずにまた、残された夏もせっせと撮影に出かけよう! さあ、次の予定は・・・

7+