このキアシドクガという白い蛾が飛び始めると、ミドリシジミなどのゼフィルスが出てくる。ということで、一つの目安にしています。今月中旬あたりからぼつぼつ飛び始めたので、ミドリシジミはもうそろそろ。

「毒蛾」とついた名前だけ聞くと、お近づきはご遠慮申し上げたくなりますが、実際この蛾にはイラガやチャドクガのような毒はありません。卵で越冬し、春先にミズキが新芽を出すころ孵化し(左の写真の毛虫です。クリックで拡大もできますが、お好きでない方はご注意を。)、孵ったたくさんの幼虫が活動をはじめ、大木のミズキなどもあっという間に丸坊主にしてしまうくらいの勢いで若葉を食べつくします。下の写真は丸坊主にされた生田緑地のクマノミズキです。しかし、ミズキも大したものです。これだけ喰われても、しばらくするとまた2回目の新しい芽を出し、何事もなかったように青々と茂ります。というよりも、虫に食われた刺激で、むしろ生命活動が活発になっているようです。

そして、幼虫はすぐに手当たり次第にそこらじゅうの木や草、果ては建物の壁・手摺りなどの人工物にでも平気で張り付いて蛹になります。それがちょうど今頃羽化をはじめ、真っ白な一見モンシロチョウのような感じで一斉に飛び回ります。初めてこの白い成虫の乱舞しているのをご覧になれば、まるで雪が舞っているように思われるでしょう。キアシドクガの乱舞はこのサイトの動画集をご覧ください。

以前にもご紹介したことがありますが、今日は、運悪くヤマトシリアゲというハチのような(でも、ハチではありません)昆虫に狩られた蛹、無事羽化できたばかりの成虫、さらに羽化までは無事にできたものの運悪くクモの餌食になった成虫、の3枚の写真ををまとめてご紹介しましょう。キアシドクガにも、いろいろなドラマが待ち構えているのです。運のいい奴・悪い奴というのはどこにもいるものですね。

(Henk)

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